病気療養児の家族・支援者向けサポートブック
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2つ目は【病気療養児に対応する支援者が 病気療養児やご家族が、本人や家族の希 本サポートブック制作にあたり、2つの大きな目的があります。 1つ目は【病気療養児やその家族が当団体 ており、病気を治療しながら、いかに日常生活の質をあげるかが大事なテーマとなっています。それは子どもにおいても同様です。 児慢性特定疾病などの病気によって、病院や自宅で療養しながら過ごす「病気療養児」という子どもたちがいます。彼らは治療のため、入院等で長期間または度々学校を欠席することがあります。そのために、同世代の子どもたちに対して社会的涵養に遅れがみられることや、復学にハードルがあること、同様の経験をした人が周りには少ないことで悩みを共有しづらいといった課題が生まれることがあります。また、外見からは障害や疾患が分からないため、本人が困難さや辛さを周囲になかなか言い出せずにいるケースも見られます。 病院内での交流や、退院後のイベントの場等でレクリエーションや学習支援の機会を通して出会ってきました。小さな活動から広がった支援活動は、「岡山県・岡山市小児慢性特定疾病児童等自立支援事業」を行政から受託するまでになり、現在では県域ほぼ全てに広がっています。 や家族同士の出会いが減ったことで、不安や悩みがあるときに相談することが難しい状態になっていると感じています。 近年では、医療の進歩により救える命が増え小児がんや先天性心疾患に代表される、小私たちポケットサポートは2015年に設立し、岡山県内で病気療養する子どもたちや家族と、しかし一方、近年は新型コロナウイルス感染症の影響で、対面の交流が以前より難しくなってしまいました。同じように病気療養する子どもや仲間たちとリアルに参加できる場を提供し「ひとりじゃない」と思える環境を作ること】 スタッフにも子どものころから病気の治療を続けている人たちも多く、同じような経験をしてきた仲間たちとの繋がりも多くあります。このサポートブックを通じて、病気療養児とその家族が相談したいと思ったとき、その窓口にアクセスしやすい環境や、関係者の人たちとつながりやすい機会を作っていきたいと考えています。 多職種連携し、その課題解決につなげること】 私たちの相談ダイヤルや、オンライン相談にも、病院や学校現場だけでは病気療養児のサポートが充分にできないことが多く聞こえてきます。ただでさえ、病気の種類や発症年齢、学年、住んでいる地域など個別性も高いため、事例が共有されにくいことも問題だと感じています。今まで、私たちは岡山県教育委員会や、各自治体の保健所の小児慢性特定疾病の担当者の方々、その他、県立支援学校の病弱部や様々な関係各所と連携をしながら活動してきました。そのネットワークを活用して、病気療養児へ関わる方々に支援のポイントをお伝えできればと考えています。 望・要望に応じて関係機関と連携しながら、様々な課題解決の糸口を見出してくだされば、こんなに嬉しいことはありません。私たちの想いと共に、このサポートブックが必要な方へ届きますように・・・。 認定特定非営利活動法人ポケットサポート 代表理事 1 病気療養が必要な児童・生徒のサポートブック制作にあたって

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