病気療養児の家族・支援者向けサポートブック
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「わからない」と言ったら、1つ1つの問題や考え方を丁寧に教えてくれました。そして、ポケットサポートには大学生ボランティアや同世代の友達も利用するので、みんなとたくさん話すこともできました。病院では限られた人としか話さなかったので、たくさんの人と話ができて会話のリハビリもできた気がします。勉強だけでなく遊びや会話でちょっとした息抜きができたことも良かったです。 ■病気が自分の人生を大きく変えた 番大きな出来事です。病院で出会った医師や看護師、院内学級の先生は、自分の人生を助けてくれた人だと思います。病気や長期の入院を経験してから、やり始めた事はきちんとやりきるとか、自分が本当にやりたいことをするとか、生きていることに日々感謝することを大切にしています。現在は体調も落ち着いて部活動やアルバイトもできています。入院中の自分とは全く違う生活ができていることに感謝しています。 全日制高校を選んで進学したことに後悔はなく頑張ってよかったと思います。これからの進路を決めていかないといけない時期になってきて、闘病経験のある自分を活かすことができる看護師や理学療法士などの医学系に進みたいと思っています。これから様々な人に意見を聞いて、最終的には自分で決めたいと思います。そして患者さんと同じ目線で話ができる立場の存在を目指したいです。 ポケットサポートで勉強をしていた時には病気になったことは、今までの人生の中で一■悩みながら後悔しないように生きていく 自分は病気になって一度きりの人生で勉強も進学先もやりたいことも諦めないでよかったと思っています。確かに自分ではどうすることもできず、心が折れそうになったこともありました。高校進学を諦めようと思ったこともあります。そんな時、話し相手や話を聞いてくれる相手が近くにいてくれたことで、やる気やモチベーションを保つことができました。過去の自分に「頑張っても損はない」と自信をもって言ってやりたいです。 今この瞬間も病気で入院中の中高生はたくさんいます。将来の夢や進路に悩んでいても、やりたいことや目指したい職業があるのなら諦めずにチャレンジしてほしいと思います。僕もこれからの人生、悩める限りたくさん悩んで、後悔のないように生きていきたいです。悩めるのは人間の特権で悩んでも減るものはないと思います。しっかり悩んだら、話せる人に話して、自分が納得した結果に近づけるように努力してほしいと思います。 10

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