岡山県内の病気療養児支援で多職種が連携した実践事例集
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長期の入院治療で学校行事へ参加できない経験をする児童生徒がいます。特に、学校生活最後の卒業式というのは☑ NPO職員と生徒との信頼関係から卒業式への思いをキャッチ ☑ご両親と学校、NPOが短期間で連携して通信テストを実施 ☑生徒の卒業式参加を優先した病棟や病室での処置時間調整 5 特別な行事です。慣れ親しんだ校舎や、親しい友人たちと離れ離れになる、人生の節目の日を共にすることを病気のために諦めたくないという願いは誰しも共感できると思います。そんな生徒の思いを受け取った周囲の大人たちが短期間で連携を図り、病室へ卒業式を中継した事例をご紹介します。 高校3年生の12月から治療のために、突然のポケットサポートが実施している入院中の交流支そこで、テレビ会議システムによるオンライン中継で卒業式への参加を提案しました。生徒は入院中でも参加できる可能性を感じてくれました。生徒本人からご両親へ相談したところ、すぐに学校、病院と連絡をとっていただきました。卒業式当日まで1週間と準備期間が短い状態でしたが、2日後には学校での通信テストが実施できました。 担任の先生と一緒に当日の中継場所や、当日の流れ、マイク音声、カメラ画質、Wi-Fi環境なども含めて病室との通信テストと動作確認を行いました。 【学校】高等学校 / 【きっかけ】生徒からのご相談 / 【準備期間】1週間 入院開始となり、感染対策のため家族とも対面で会えない長期入院が始まると連絡がありました。 援活動に参加できるようにするため、iPadを貸し出して、オンラインで会話やゲーム等での交流を続ける中、2月末の検査結果から「卒業式の日に外出できない」という事実を聞いて生徒が落ち込んでいる様子がありました。 ▲事例解説動画 WEB中継ご提案両親から協力相談通信機器動作確認卒業式中継本番入院治療で諦めていた『卒業式』 友達と一緒にオンラインで参加したい

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