岡山県内の病気療養児支援で多職種が連携した実践事例集
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☑保護者の就学への不安や悩みを的確に把握して課題解決 ☑就学前ソーシャルワーカーが中心となってケース会議を実施 ☑医療や教育など多職種が集い、顔を合わせる形で開催 小児がんや心臓病などの小児慢性疾病を抱える子どもたちは、絶対数が少ないことから相談内容によっては、相談先 や連携先が見つからないことや、ノウハウが蓄積しづらいという課題があります。今回の事例は小学校へ就学する子どもの保護者が、地域の就学前ソーシャルワーカーへの相談をきっかけに、医療や保健、教育、NPOを含めた多職種が参加して、学校生活で配慮が必要な点など就学前のケース会議を開催した事例を紹介します。 11 ポケットサポートへは保護者はもちろん、医療者、小児がん治療中で春から小学校へ就学するおソーシャルワーカーさんも自治体として、どのようまず始めに、岡山県教育庁特別支援教育課が開設している「長期療養児教育サポート相談窓口」の案内や、ポケットサポートのパンフレットや冊子などを送らせていただき、参考にしていただきました。また、地域の教育委員会とも協働事業を実施した経緯や、連携事例もお伝えしました。 就学前ソーシャルワーカーさんが所属する地域の教育委員会とやり取りを続けながら、就学後の学習支援や同世代の仲間づくりなども含めて、サポートできる体制を作るためにも、保護者と直接の連絡調整もさせていただきました。 また、約半年後に就学が迫っていたため、今回は地元の学校との話し合いの中で教室配置など通学しやすい合理的配慮や、関係者との顔合わせが早期に必要と認識しました。そのため、早期にケース会議を実施し、通学することになる地元の学校の先生方との面談を設定する方向で話を進めました。 学校、教育委員会、保健所、病院、保護者など、様々な関係機関の多職種と日程調整や情報共有をソーシャルワーカーが中心となって進めました。 【学校】小学校 / 【きっかけ】保護者からの相談 / 【準備期間】約5か月 学校の先生方、教育委員会、保健所などから、様々なご相談の電話やメールがあります。 子さんの保護者から、就学後の生活がどのようになるのか想像がつかず、同じ病気を持つ小学生の生活が知りたいということを、地域のソーシャルワーカーさんがヒアリングを通じて把握されていました。 にして医療と教育の関係者が集って、情報共有や保護者の不安解消につなげたらよいか悩まれて、ポケットサポートに問合せいただきました。 ▲事例解説動画 就学前SW現状把握保護者やりとりケース会議日程調整ケース会議開催病気療養しながら安心して 就学するためのケース会議を開催したい

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